海
寝転んで ため息をついた 草枕 空が青くて まぶしくて 細目になって 世界がかすむ 近くの草が パチリとも カサリともつかぬ音で そよいでいて 遠くの草が ザワザワとも ゴソゴソともつかぬ音で 入り交じる 魚が跳ねた あの日 あの時 記憶の海が 溢れ出して もう まぶしくて 目を開けて いられない
View ArticleLIVE in HANA
松本市中町のミュージックコートHANAで 我風展でご一緒した 荒川裕さんが率いるバンド OVER50'sのライブがあります。 大人のブルースロックは如何? 写真はボーカルのエミー荒川さん、背後にロビー荒川さんこと、荒川裕さん(ご夫婦です) 泣かせのギタリスト ジャマさん ↑ キーボードは松本が誇る作曲家で音楽プロデューサーの関謙一さん 柔らかさを醸し出すドラムの青豊さん と...
View Article雨音
耳をそばだてて聴き 耳をおおって聞く 雨におおわれた 五月の終わり 雨の音 フラクタルな 曲線が 忍び足で 沁みていく 同じようで 同じぢゃなくて 違うようで 同じ 大切なものは 繰り返されている 雨音の中のそれを聴き取る
View Article雨上がる
雨が降り終わるときは 空が明るくなったなあとか 傘の上で雨音が途絶えたなあとか 今ひとつ はっきりしなくて えいやー と 傘をたたむ たたんでみて 始めて 光景が 雨上がりと 思うのだ
View Article五月 カレンダー
カレンダーをめくった 盛りだくさんだった五月も 紙切れ一枚の重さになって 手の中にある それは ほんのちょっと 淋しい体験 六月のカレンダーは 真っさら これから始まる 五月のカレンダーのような 感慨が生まれますように 歩こう
View Articleコンペイトウ・ナイト
精霊たちの瞬きが 夜に満ちるとき 少女は 数え切れない星を ポケットに入れて 草原を歩く 少女のポケットは 思い出ポケット 今が素敵なのは 過去が素敵だったから そうでしょ? 少女はいろいろな色の いろいろな形の星を ポケットに入れて 上からポーンと叩く 溢れんばかりに 捕まえられた星たちが ポケットの中で音を立てる 鈴のような 星のような 七色の音 精霊たちが 踊り出す 輪になって 輪になって...
View Article大移動
とうとう 雨になった あの子はどうしたの あのアマガエル君 あの子はね 今田んぼに 向かったの この空梅雨 ようやく 彼女に 会いに 向かえたの 今夜は アマガエル君の 大移動日 明日から ますます 田んぼが 賑やかに なる
View Article遊激展 明日まで
松本市美術館で開かれている遊激展 我風展でご一緒した岩淵四季さんの 必見 空間、その弟さんの土石流をテーマにした世界 版画、写真、ダンス、彫刻、楽器・・・ アートは癒合するのですね 明日は 13時半ぐらいからインド舞踊とベリーダンスが美術館中庭で演じられます。 加えて、木村企画によるパフォーマンスも楽しめます。 今日のダンスの一コマ。 美しいです。 ぜひ、足を運ばれて下さいませ。
View Articleカタツムリ
カタツムリの歩みはのろい 愚図でのろまで その上引っ込み思案と来ている 小さな物音にも怯え 風のささやきにも角を隠す あんなに大きなシェルターを 一生抱えて歩いているんだ どんなに臆病者か 知れている カタツムリの歩みはのろい 愚図でのろまと言われながらも 確かめながら歩くから 生きながらえる術を心得ている 引っ込み思案だと言われても 決してたゆむことなく歩くから いつしか遠くへ歩んでいる
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