生放送
今日、午後13時半頃から15分間ぐらいでしょうか。 あずみ野エフエムに出ます。 「おひさまサークル」という生放送で、 ちょっと写真と詩の話をしてくる予定です。 あまりに人前で話すのが久しぶりで緊張・・・し・き・り・・・ 今からどうするの・・・・ 生まれて初めて ラジオ原稿なるものを書きました。 パーソナリティの質問があって アンサーを考える、一問一答形式のような。...
View Article暑い日
暑い日でした。 帰省ラッシュで混雑していると思った19号線はガラガラ。 予定よりも小一時間早くエフエム局に着いた私は きびすを返して明科駅へと向かいました。 影が濃い正午。 駅の回りを歩くことにしました。 でも篠ノ井線の廃線になったトンネルはここより遠く トンネルへの道だけ辿りました。 頭がボーッとしてくるぐらい汗を掻きました。 ボーッとしながらラジオ原稿を反復していました。...
View Article明科
明科の 科とは 形であり 品位 槍で別れた 穂高と梓 明科の 押野の崎で巡り会う 二つ 気品高き名流は 一つとなりて 形を増し 日本一の 信濃川へと 注ぎ込む 川面は明るく 照り返り 穂高と梓 それぞれに 過ごした時を 言祝いでいる
View Article雷雲
雷鳴の激しく 西空を焦がす 腹のあかい雲 蝉の声がする おおきな声だ 今やれることを 今やってみよう 明日のことは 明日になって 考えればいい 雷鳴が激しい まだ雨はない 蝉の声がする
View Articleかがみ
鏡で 私は私を見て私を知る それは最高の作り笑顔であったり 最悪にふてくされた顔 でも ほんとうに夢中になっている時の 顔じゃない いい顔しているね って誰かが言ってくれたら 知らない私の顔がきっと輝くのだろう 鏡で見られない顔は誰かが見てくれている
View Article影絵
真実を見るのが怖くて 影を見る 影に 物語の一つ 二つが むすばれていく 慌てて真実を見ようと 顔を上げるが 本当の姿が つとに見えなくなっている そのことに 気がつけない だから ほんのちょっと 勇気を持ちたい ほんのちょっとだけでいい 真実を画角の隅に置ければ 真実に向き合える日が来る きっとね たぶん きっと
View Article風を待つ
飛んでいくんだ 風が示す方向へ 風が降りる場所へ ここまで育ててくれて ありがとう 今は風待ち 最初で最後の 旅待ち 着地したら 根を張って 葉を伸ばして 自分の力で 生きていく ここまで育ててくれて ありがとう
View ArticleFragility
言葉の向こう側のもろさを 憎んではいけない 危うく もろく 弱々しく 臆病な鳥たちは 翼をたたまず 空にある 飛ぶことでしか なぐさめられない 悲しみも 語ることでしか 癒やされない 苦しみも 生の営み 言葉の向こう側のもろさこそ 愛すべきもの
View Article秋の気配
目覚めれば 霧の朝 まだ夏の気を帯びた 陽光が容赦なく大地を あたため 霧は瞬く間に消えた それでもそこには秋の気配 稜線を這うように流れる雲が 細くなっている 夜の間に秋を乞う虫たちが 秋乞いの歌を捧げている ビロードの襞で 秋をまといに行こう 真っ赤に仕立てた 蜻蛉の細い腰が 山から下りてきた
View Articleシュヴァルツヴァルト
ガラス窓 影の部分だけ 向こうが見える シュヴァルツヴァルト 黒い森が 浮かんでくる 八月が尽きようとして 夏は森になる 鮮烈なものの 影は濃い その影に 九月の透明が ひっそりと 息を吹き返す シュヴァルツヴァルト 夏の終わりの 黒い森の袂
View Article音もなく
アールを描いて トンボが 横切っていく 数えられないほどの トンボ 横切っては 見えなくなる 音もなく 雨が降りそうね コスモスは 天を仰いでいる 雨受けの杯は トンボを数えて 声もなく 潤んでいる
View Article影絵
子どもと影 はねて 走って ポーズして のぞき込んで 振り返って あ ここにいたんだねって 自分の影と 話し出す お母さんに怒られても平気だよ ぼくの わたしの わたしの ぼく 影と わたしと ぼくと かげ
View Article錆びついた一斗缶
何処へ行ってもよい 何をしても良い そのことの不自由 久しぶりに一斗缶などを見ました 雨ざらしで錆だらけ ペンキが覆ったところに 鎖を解かれたプードルがいました すこし淋しげに見えたことでした
View Articleビタミン
ほとんどの場合 自分じゃ作れないから 食べ物から いただく 特別な物質 特別を探した 痕跡は名前に 残っている ビタミンIも ビタミンHも ビタミンVまで 特別を探した 人の歴史が 詰まっている ビタミンという 言葉
View Article