おびただしい画像に
おびただしい画像と 略号を連ねた書類の 点と点をつなげて あした あなたは わらっていいと いわれた 時を重ねられる 喜びがにじんで 眩しくて世界を 注視できない
View Articleかすみ
何かを 覆いつくして 覆らず 覆 とは まかなうこと 欲しい景色は もう こころにあって すべてを 覆い 覆らず 万事を まかなって あまり有る みえないから 見えるという パラドックス に しばし酔って みようか 春の かすみ
View ArticleTwin
その文字の たどたどしくも 一とある 一は 一だ ーではない 数行先の 一の文字を 重ねてみれば 双子であった 同じを作り続けたい その思いの果てに それぞれの個に染まった 一は 一 記されていく
View Articleアトム
アトム世代の子どもだから 科学が万能であって欲しいと思った アトム世代の子どもたちも 人は万能ではないとかみしめる おぼろの月が天上にのびている 天とは 遠く高いもの
View Article弘法山
アルプスはかすんで 市街は青く沈んでいる 花曇りの午後 花は終わろうとしていた 北が吹いては花を散らしていた 弘法山 歓声を上げて 幾度も坂を上り下りる 少年と少女たちがいた 花を見ているのでも 空を見ているのでも まして街を見ているのでもなく あの子たちは この大地そのものを 感じていた 両の手を広げて 彼らの生に与えられた 全てのめぐみを感じていた
View Article我風展
かく生きたがために かたちが生まれた それだけのこと けっして 革命なんかじゃない 生きた血潮が溢れている かたち 第二回 我風展 日が迫ってきました! ことしは8人の作家と信州大学ALL写真部の皆様との企画 私の風を感じ あなたの風を思う 風は縦横無尽に走り抜けて 肌に存在を落とす 肌で感じてください 各作家の かく生きたがために生まれた かたち たちを 平成26年...
View Article菜の花畑
菜の花畑にきてみたら 小人になりました ナズナがずんずん背を伸ばし フグリが大きなお椀で太陽を 集めてせわしく首を振っています 何処まで行っても 菜の花の 鼻の奥を楠ずる 甘い香りを歩きます ずんずん歩いて行ったから すっかり花粉で黄色くなって どこもかしこも体は春に なりました 菜の花畑にきてみたから もれなく優しい笑顔の プレゼント
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