冬
冬来れば人のこころに暖をとる 佳きことの積もれよ今朝の雪の白 何かに夢中になって寒さを忘れている時は 指の先まで温かい ぬくもりはいつだって人恋しい顔で 明日を連れてくる ほんのちょっぴり笑ったら 佳いことを数えだした指の その先まで温かくなる 祈ることもまた しあわせのかたち ※ 俳句はまだまだ修行中 展示につけるのが怖くて 師匠にご指導をいただきました ありがとうございました で...
View Articleザクロ
ゆらゆらゆれてた実ザクロは 夢もかなったか ごほうびと あまくてずっぱく なりました お一ついかが たべりゃんせ 少女の手まりの てんてまり 夢をかぞえて てんてまり あまくてすっぱい おもいでも お一ついかが たべりゃんせ
View Articleユキクモル
ユキグモル(雪曇る) などという言葉はありませんし まして ユキクモル という言葉もないでしょう けれども これを並べ替えると クモキユル(雲消ゆる) と真逆な意味に 外に行くのがおっくうになって 脳内遊びの季節の始まりです
View Articleラブレター
屋上で書いたラブレター どこまで届くだろう 僕らの夢 僕らの夢 めざめた夢は花の数 屋上から飛んだラブレター あなたに届くだろうか あの日の夢 あの日の風 目を閉じれば花の夢
View Article落日
なにかに追われる日々に 夕日が目に染みるのだと思っていたけど まぶたの裏まで赤くなってみて 思い出の小箱がパカリと口をあけたと わかったの 幼い頃から今に至る たいせつなものだけ詰まっていた 小箱は人の思い出が詰まっていた
View Article斜陽
なにもかも透かしこんで 吐息をつく間もない 不安ばかりが積もって 出口のない魔法が 溶けていく なにもかもが嘘のようで なにもかもが現実のようで みな忘れてしまった 昨日のようだ
View Article秋が終わる
ビルの三階から時おり窓外を見ていた 雪雲があちらこちらの山を撫で 湧いては消えて消えては湧いた 秋が終わる日がきたんだね ねえ 今年もいっぱい頑張ったよね ちょっと早いけれど よい年を迎えよう ※ はい、かなり早いです・・ でも、そんな気持ち
View Article忘却
幾度通ったかわからない泥径が舗装されていた ちょっとだけ嬉しくて ちょっとだけ淋しかった おそるおそる走る径の 夢中になっている感触が 野生を目覚めさせた この便利な世の中にあって 私のなかの野生は いつ吠えるのだろう か
View Articleまてりある
どこか なにか ほんのちょっと もどかしい 詞のさきの さめはじめた こーひー も ことばの つっかえがとれたら あたたかく かんじるな えがおは せかいの まてりある
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