太陽
歌論集をよむ 古の人のなんと月の句の多いこと もうじき一陽来復 冬至が来る 今年は旧暦の朔日にも重なるという もう日没時間は延びて 夕方が明るくなった 明るくなる時間が増えると ただそれだけで嬉しい どうせ詠うなら太陽の詩を詠いたい
View Article水
世界中を何回りもして いま 私の目の前にある水の 3オングストロームの分子の それは3㎝の一億分の一の大きさの 手をつなぎあって つなぎあって 零れて また 世界中を何回りもして 私の 命を輝かせる
View Articleことしもよろしくおねがいいたします
ことのはの うまれてきえて うまれでて としたちかえる ゆきのふるまに 羊が大きく育つを持って 「美」 というのですから こんな年は大きく 「翔」 ねばなりません ことしもどうぞ宜しくお願いいたします
View Article忘却
忘却という時間はどこにでも転がっているんだよ なぜなら 人はいつでも今を生きるための 新しい物語を欲するから 忘れたというのは 忘れられないことの裏返しで それがもう 私と同化してしまった 証なんだ
View Article第三回我風展 メンバー確定!
この4月14日(火)から19日(日)に開催します 第三回我風展 一昨日 メンバーが確定しました! いよいよだな~ と 熱い気持ちになります 今年もこの先だって 我風展を どうぞよろしくお願いいたします^^ ※ インフルエンザ未だ癒えず 抗ウイルス剤を服用し解熱しても なかなかの辛さです 本日も寝たり起きたりしております 復活にはまだもう少し時間が必要そうです このインフルエンザ全国的に大流行の様相...
View Article真冬のグラジオラス
グラジオラスをもらった ピンクの花がいつの間にか白くなった 雪に似合うねとささやくと 雪が降り始めた 当地の成人の日は 雪の特異日のようだ * 東インド会社によって世界中に広まったグラジオラス 学名はギリシャ語の「剣」に由来 尖った葉から 穏やかな曲線を抱く花を咲かせる 驚くほど薄い花弁半透明
View Article痛み
痛いとは言えなかった 診察台の上 呪文を描くように 中指で「痛」と書く 病垂に甬(用いる) 何を用いるのだろう 痛い まだ処置は終わらない 甬 の字が中指の先で 踊り出す 涌(わく) 通(とおる) 樋(とい) 踊(おどる) 蛹(さなぎ) 誦(よむ) 鯒(こち) ようやく処置から解放されて 今度は薬指で 「痛」と書く 通り過ぎねばならない痛みが 甬 人生を豊にしてくれればと 祈るように降りた...
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