スパニッシュ・ダンス
つかれぬ つま先が 後ろに蹴上がって 赤いスカートの華が円になる くるくると回る衣装の 華はしぼんでは 開き 開いては しぼみ 白い足が 一歩前にでて 照明に浮かぶ スパニッシュの情熱 飛び散る汗に 黒いマスカラが 揺れている その下に きりりと 開かれた 瞳孔の黒さ 全ての光を 吸い寄せる 強い意志に満ちていた
View Article怪獣たちの住むところ
訳知り顔で 根も葉もないうわさを ながす ひと がいて まわり まわっ て わたしの耳元に届いて ああ また と うんざり するのです うわさに おどる人も うわさになくひとにも おなじ合言葉があって ひとの不幸は 蜜の味 けれども 〜だけども わたしはわるくないと 繰り返すのが嫌いです すくなくともわたしは 誰かの幸福をねがって ものを書いてきました 評価を 得る 半面 非難 も 受けました...
View Articleカラスノエンドウ
朝日に光る イスラム文様 カラスノエンドウ もう写真に おさめたから 明日は抜かれる カラスノエンドウ ひと雨降れば へっちゃらだ 鼻先で笑う カラスノエンドウ 実力者 ひと雨ひと盛り ひと晴ふた盛り 伸びてくる
View Articleやえむぐら
やえむぐら 抜き取ろうとすれば 伸びる茎 手を離せば リサイズ ゴムのよう やえむぐらは 廃屋の 枕詞のような ものだけど この攻防には アニメ ワンピースの ルフィを思い出す 生への執着 ※ ワンピースの公式サイト 実はルフィとチョッパーしか知らないけれども(汗) おまけの画像 抜く前のカラスノエンドウ! 昨日まで咲いていなかった花が咲いていました
View Articleかくれんぼ
昨日の最高気温は 30.1度 かくれんぼしていた 夏が にょっきり顔を 出した いちど 顔を出して しまえば 夏の 勢いは 止まらない たんぽぽの綿毛など 一日半で 完成させ 飛行船にする 菜の花横丁も 開花宣言 とはいえ まだまだ かくれんぼだったと 急に尻尾を巻くから 参ってしまう
View Articleたんぽぽ
若葉は てんぷらや バターいためや 和えものに しても おいしいらしい 根は 乾燥させて 胃薬にもなるが 炒って 煎じた たんぽぽコーヒー が ことのほか 美味である
View Article夏草
遠くで キジが鳴いている おなじ場所から 鳴いている キジを見ようと 夏草 緑 そよぎだす もちっと 大きくなったらね あなたを 隠してあげられる おいしい種も ちそうする 待っててね 夏草たちは うたいだす
View ArticleGive us your fist.
握手しようか 握手しよう 握った手の間から 手品のような 魔法の言葉 生まれるように 握手しようか 握手しよう もうすぐ あなたは 目覚めだす
View ArticleDM 完成!
薫風の候となりました 皆様 ゴールデンウィークを いかがお過ごしでしょうか さて いよいよ来月に迫った 松本市美術館での展示 DMできました! 松本市美術館 正面玄関わきの テーブルの上に 少部数ですが 置いてきました こんなことを言うのも なんですが いよいよ! 実感がわいてくる・・ 写真家アラカワヒロシさんの世界観と オオヒラシゲコ(なぜか今回はカタカナ)の世界観 おなじものを見ながら...
View Article裏話
それぞれの心でとらえた松本市美術館の今に至る裏話?です 先日 報道機関回りをしました 合計11社 やるからには売りこむ これが私のスタンスです と言い聞かせて 最初に一番手ごわい某社を訪問 また写真展ですか? とあえなく撃沈 (私がではなく 写真展示全般をさして) 写真展示の取材依頼は 山のようで 写真展なんて 取材の対象にはなりえないと そんな態度でした 写真展の現在のありようを...
View Article揺りかご
チューリップ いちまい いちまい はがれおちて とうとう最後の 一枚 花びら全部を スプーンにして 春の雨を すくっていた ゆらゆら揺れる 水面に 雨粒が当たって 踊っていた 揺りかごみたいと 踊っていた ※ 最後の一枚の写真はカメラを取りかえった時には落ちていて 画像にとどめられませんでいた
View Articleハナニラ
ハナニラは 白レフのように 光を照りかえし 地べたすれすれの 存在をアピールする 優しい日陰の 優しい光で すかしてみれば 優しい 顔をしている くせに 暗い日陰の 暗い光に すかしてみれば 大人の 顔をしている くせに 太陽の下では 何者も受け付けない 強い輝き 私は私
View Articleゆるり
五月の山上 晴れていても 突風が吹いてくる ちぎれんばかりに たなびく細枝に わずかばかり 山桜の花が 咲いていた 生きている間は ゆるりという 言葉の意味を 知らぬまま 細枝に生をゆだね 死してようやく 小さな水たまりで ゆるりという 光に 遊ぶ 山桜の 短き 花の 一生
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